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80日間世界一周(1956 アメリカ)

1872年ロンドンでは銀行から5万5千ポンドを盗んだ強盗の話題で持ちきりだった.謎の大金持ちで時間に厳しい紳士フォグはクラブで,強盗の話題からの成り行きで“80日で世界を一周することができる”という賭けをする.フォグはさっそく召使のパスパトゥとともに旅にでるが,鉄道は不通になっていたので気球を買い取ってロンドンを出発する.いきなりの不慮の事態は無事乗り越えたが,飛行機はもちろん存在せず鉄道もまだまだ発達途上のこの時代に,二人は無事に80日以内に世界を一周してロンドンまで帰ってこられるだろうか,という話.

世界一周がまだ困難な時代の冒険映画です.
とにかく世界各地で見られるエピソードが楽しいものばかりです.時代的にインドやアメリカは未開の地とみなされていて,古きよきイギリスバンザイという感じがありますが,やはり冒険といえば文明の力の及ばない地に入るほうがワクワクしますから,これは物語を盛り上げるためにもアリでしょう.
いろいろと旅行の予定を狂わせる事態が発生し,それをフォグの機知と大金,パスパトゥの運動能力で乗り越えていくのが爽快で楽しい物語です.またフォグの日課を全く変更しようとしないところとか,パスパトゥの女好きなところとか,細かいユーモアも面白いですね.
映画全体も世界中でロケをしたり,多くのスターがカメオ出演していたり,かなり豪華で優雅で贅沢なつくりになっていて,見ていて非常に面白かったです.

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コメント

 映画は見ていませんが、原作は(もちろん日本語訳で)中学生の頃読みました。わくわくどきどきの連続で、とてもおもしろかったことをよく覚えています。しかし、不惑を迎えようとしていた数年前、白水社から出版された鹿島茂共立女子大教授の『文学は別解で行こう』を読んで、衝撃を受けるとともに目から鱗が落ちる思いがしました。
 その著書に曰く。「この『80日間世界一周』で世界を回ったのは、フィリアス・フォッグという「現実のイギリス人」ではなく、「イギリスが発行するペーパーマネー」(具体的には「ポンド」や「有価証券」など)という「バーチャル人物」であり、さらに従僕パスパルトゥーとは、とりもなおさず「フランス」である」
つまり、この作品は「世界一周旅行」という設定を借り、 19世紀初頭の世界経済情勢を巧みに寓話化した物語であると述べているのです。
 その謎を解く鍵は、この物語の随所に仕組まれているのですが、それに関しては、鹿島先生の本を読んでいただく上でのお楽しみとして、あえてご紹介は控えさせていただきます。が、読んで絶対に損はない一冊です。
 かつて、アメリカ文学の最高峰『白鯨』(原題Moby Dick)を著したハーマン・メルビルは、その登場人物「エイハブ船長」の口を借りこう述べました。
「いいか、すべて目に見ゆる物とは、ボール紙の仮面にすぎぬ。だが、おのおの出来事では---行ける行動、疑う余地なき行為においてはじゃ、---必ず、そのでたらめな仮面の背後から、正体は知れぬがしかもちゃんと筋道にかなったものが、その隠された顔の目鼻立ちを表面に表してくるものなのだ。」
 「ボール紙の背後に隠された筋道だった目鼻立ち」を見分ける洞察力を身につけたいものです。

投稿: 蓑笠亭主人 鋤谷九郎 | 2004/09/02 11:15

すみません。前のコメントに名前を入れ忘れました。蓑笠亭主人 鋤谷九郎(みのかさていしゅじん すきやくろう)です。

投稿: 蓑笠亭主人 鋤谷九郎 | 2004/09/02 11:20

なかなか面白そうな書籍ですね.御紹介ありがとうございました.
お名前の件は修正しておきますね.

投稿: ふそう | 2004/09/02 23:22

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