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2005年1月の8件の記事

黄金(1948 アメリカ)

1925年メキシコで,物乞いなどでその日暮をしていたアメリカ人のドブズとカーティンは,ある日木賃宿で老人ハワードから黄金の魔力の話を聞き,金鉱掘りをすることを思いつく.ハワードを仲間に加え,なけなしの金で準備を整え,山賊や険しい山に苦労しながら,なんとか金鉱を探し出すことに成功した.しかし金を掘るにつれてドブズは欲深くまた疑り深くなっていき,彼は2人に当たるようになる.そこへ素性の知れない男コーディが仲間に加わろうと押しかけて来て,その直後山賊が武器を要求して襲ってきた,という話.

黄金を掘り当てて一山当てようとする男たちの顛末を描いたドラマです.
はじめは調子いいことを言っておいて,金が手に入るとその魔力に取り付かれてしまうドブズがどこまでも見下げ果てた人間になっていく様子が,相棒カーティンが最後まで仲間想いなのと対照的なこともあって,強く印象に残りました.ああはなりたくないと思っていても,実際その立場にならないとどうなるかわからない人間の弱さがリアルですね.
過去に金鉱を掘り当てたが今は落ちぶれているという老人ハワードは,金鉱掘りのことは何でも知っているし人の心もわかるしなにより陽気と,過去の経験が生きたとても魅力的な人物でしたね.年をとるとああなりたいなと思わせます.
あと,終盤の砂嵐の幻想的で物悲しい様子と,ラストの高笑いが今までの苦労を吹き飛ばすようで,心に残りました.

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スーパーマンII/冒険篇(1981 アメリカ)

エッフェル塔でテロリストの人質事件が発生しスーパーマンがそれを解決するが,その際宇宙に捨てた水爆がゾッド将軍をはじめとするクリプトン星の3悪人を幽閉したファントム・ゾーンを破壊してしまう.愛するスーパーマンがドジな同僚クラークだと疑いを持った新聞記者のロイスは自ら川に飛び込み彼を試す.そんなロイスにスーパーマンはすべてを打ち明け,またロイスのために超能力を捨て地球人として生きることにした.しかしそのころ,スーパーマンと同じ能力を持つクリプトン星の3悪人は世界をその支配下におさめてしまっていた,という話.

アメリカンコミックの原作を持つスーパーヒーロー映画の第2弾です.
前作に比べるとかなり漫画チックな感じになっています.3悪人との対決シーンはかなりコミカルで派手になっていて,現在ならもっとすごいシーンが撮れるんでしょうけど,これはこれでとても面白いです.
自称スーパーマンの最大の敵ルーサーのすっとぼけたキャラクターもおかしいし,それ以外にもあちこちに遊び心あふれるユーモアが見られ,これらがクダらないと思えてしまうと楽しめないかもしれません.
また恋愛シーンや人間になったシーンでは,ほんとうに人間くさいスーパーマンが見られるのもいいですね,
それにしても映画版のスーパーマンは,逆三角形の体格やハンサムな顔にさわやかな笑顔と,イメージが本当にぴったりでしたね…

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デストラップ・死の罠(1982 アメリカ)

ブロードウェイのスリラー作家シドニーは,かつては作品が大ヒットし名声を得ていたが,いまでは発表する演劇がすべて酷評されて悩んでいた.そんなとき教え子だったクリフォードから初めて書いたというスリラー“デストラップ”の脚本が送られてきたが,これがすばらしい出来だった.シドニーの妻で資産家のマイラは夫にクリフォードの支援をするように勧めるが,シドニーがクリフォードを殺して“デストラップ”を奪うと言うので不安になる.そしてシドニーはクリフォードを自宅に招き,そこで陰謀が実行される…という話.

落ち目のスリラー作家の陰謀を描いたサスペンスです.
完全犯罪の秘密を共有する2人の考えが食い違っていき最後に破滅するというパターンですが,二転三転どんでん返しがあってなかなか面白かったです.
マイラがしょっちゅう悲鳴を上げたり誰も彼も最後は金というのが妙におかしく,けっこうドタバタしている感じもあるので,意外と軽い気持ちで楽しめます.
それにしても,あの霊媒師は実は結末まで知っていて2人をあおってたんじゃないかな,という解釈もできるところもいいな.

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リバー・ランズ・スルー・イット(1992 アメリカ)

モンタナ,ブラックフット川のちかく,兄ノーマンと弟ポールは厳格な牧師の父にフライフィッシングをはじめいろいろなことを教わり育った.兄弟と父親はフライフィッシングを通じて深く結びついていた.父親の教えでノーマンも釣りがうまくなったが,ポールは父親の教えを超えてすばらしい技術を身につけた.ノーマンは東部の大学に進み,教えることの楽しさを知って数年後に故郷に帰ってくる.一方ポールは地元の大学を出て新聞記者になり,釣りで有名人になっていた.しかしある日ノーマンはポールが酒におぼれ危険な賭け事をしていることを知るのだった,という話.

シカゴ大学教授のノーマン・マクリーンの自伝を元にした家族愛のドラマです.
川を中心とした自然の風景がとにかく美しい映画です.これだけでも心が洗われる気がします.
性格や生き方が違っていてもフライフィッシングのときだけはお互いを理解しあえる兄弟と父親が,うらやましいほど素敵です.また身をもち崩してしまったけれども釣りをするポールだけは誇りに思う,兄と父の想いが心に染み入ります.
物語としては淡々として変化が少ないのですが,美しい映像と静かで優しい雰囲気がとても気持ちよく,最後まで見ることができました.

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トーク・トゥ・ハー(2002 スペイン)

記者のマルコは有名な闘牛士に捨てられた女闘牛士リディアと恋人になるが,数ヵ月後彼女は闘牛中の事故で昏睡状態になってしまった.彼女が収容されたクリニックに看護士ベニグノがいた.ベニグノはバレリーナ,アリシアに恋していて,4年前交通事故で植物状態になった彼女をかいがいしく看護していた.アリシアにやさしく話しかけるベニグノに絶望状態だったマルコは元気付けられ,彼ら2人の間に友情が生まれるのだったが…という話.

応えられない愛と2人の男の友情を描いたドラマです.
ベニグノのアリシアに対する愛は確かに深かったのだろうと思いますが,男女の愛というものは双方が相手を受け入れて始めて成り立つもの,アリシアの意思が確認できない状態ではやはり独りよがりになってしまいます.しかし若いときから母親の介護をしていて男女の仲というものを知らなかったベニグノにはそのことが理解できず,またあの日に見た映画に影響されて悲劇が起きてしまう.犯罪は良くないですがベニグノの気持ちもわからないことは無く複雑な気持ちになります,
ただ,アリシアのベニグノに対する気持ちは何も表されていないので,ベニグノの思いは何も通じていなかったのかなと思うと,かなり切なくなりました.まあベニグノや事件のことを彼女に伝えるのも残酷なので,誰もそれは確認できないだろうけれども.

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オーシャンズ11(2001 アメリカ)

4年の刑期を終えて仮保釈されたオーシャンは,服役中に練った犯罪計画をラスティに打ち明ける.それはラスベガスの3つのカジノの現金が集まる巨大金庫を破ることだった.2人は計画に必要なメンバーを検討し,11人の犯罪プロフェッショナルのチームが結成された.金庫のレプリカを用意して犯行計画の準備は順調に進む.またオーシャンにはこの計画にもうひとつ,カジノのオーナー,ベネディクトに奪われた元妻テスの愛を取り戻すという目的があった.しかしそれに気がついたラスティはオーシャンに計画から外れるよう通告するのだが…という話.

軽いタッチでユーモア感の強い犯罪映画です.
わかりやすいストーリにシャレた感じの演出と明るい雰囲気なので誰でも気軽に見られそうです.主要登場人物は多いのですがそれぞれ役割ははっきりしていて,見ていて混乱することがないのもいいですね.
おしゃれな格好と綿密な計画でスマートに金庫破りを実行していく様子がカッコよくて楽しいです.ただ不慮の事態が少なくあまりに簡単にことが運ぶのでちょっと物足りないのが残念です.
カジノのオーナーのベネディクトは終始冷静で嫌なヤツという感じなのはいいですが,最後はブチ切れてくれたほうがもっと痛快だったかも.
まあ楽な姿勢で時々ツッコミを入れながら楽しめた作品でした.

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死霊のえじき(1985 アメリカ)

死者がゾンビになって蘇るようになり,地上はすでにゾンビが支配する世界になってしまっていた.科学者サラのいる地下シェルターでは,利己主義で傲慢なローズ大尉がリーダーになり,12人の人間が生き残っていた.科学者たちはゾンビに関する研究を行っているがそのことに不満を持つローズ大尉と衝突し,シェルターの中の雰囲気は険悪になっていく.一方ローガン博士はバブと呼ぶゾンビと意思の疎通に成功する.そんな中ゾンビの拘束ベルトが切れる事故が発生し,怒ったローズ大尉は科学者たちを見捨ててシェルターを脱出しようとするのだが…という話.

ゾンビ”のその後の世界を舞台にしたゾンビ映画です.今回見たのは完全版です.
なんといっても知性を取り戻しつつあるゾンビ,バブの存在が大きな見所でしょう.ローガン博士の研究は非人道的ですが,彼とバブとの関係はこの映画の中で最大の愛情が感じられるところが不思議です.バブとローズ大尉が対決するシーンでは思わずバブのほうを応援したくなるほど感情移入しやすいモンスターですね.敬礼ポーズも素敵です.
信頼関係の崩壊から自滅の道を突き進んでいく人間たちの愚かさも恐いところですが,この映画ではゾンビが人間をむさぼり喰らうところまで描写していてその迫力はすさまじいです.前作までに比べて特殊メイクが大幅にパワーアップしグロいシーンが多いので,その点は注意が必要です.

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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ(1984 アメリカ)

禁酒法時代のニューヨークでユダヤ系マフィアのヌードルスは警察に情報を流したため,親友マックスが警察に殺されてしまう.アヘン窟にいたヌードルスはマフィアから裏切り者として追われてしばらく町を離れたが,怪しい手紙の意味を知るため35年ぶりに戻ってきた.時をさかのぼって少年時代,不良少年ヌードルスはマックスと出会い,地元の元締めから独立して違法酒で荒稼ぎする.しかし元締めに仲間を殺されたためヌードルスは彼を刺し殺し,刑務所に入れられてしまった.10年後,出所したヌードルスが再会したマックスは過激なマフィアになっていた,という話.

禁酒法時代のマフィアの一員だった男の少年/青年/老年期を描いたギャング映画です.
最初は,何が起こったかということや,時間がかわったということがわかりにくくまごつきましたが,わかってくるにつれて話に引き込まれました.
長い間投獄されていたためか完全に悪人になりきれずマックスとは意見が食い違っていき,また善人にもなれないので恋焦がれているデボラとも思い通りにはなれない,お金だけはたくさん手に入るが気持ちは満たされない寂しい気持ち.またそのことによって親友たちを裏切ってしまったことやデボラに対してとってしまった行動に長い間後悔していた,そんなやるせない気持ちにあふれています.
ヌードルスの心残りは老年期に一応晴らされていきますが,もしかしたらそれは夢かもしれないと思わせ,それだけにあの満面の笑顔はすごく切ない気持ちにさせられました.

※DVD は劇場公開版に未公開シーンを追加した完全版になっています.

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