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未知への飛行/フェイル・セイフ(1964 アメリカ )

アメリカ軍司令部のコンピュータが UFO を発見,警戒態勢に入った水爆搭載の戦略爆撃機はフェイルセイフ(安全制限地点)へ向かう.やがて UFO は民間機だと判明するのだがそのときコンピュータに故障が発生,アラスカの爆撃機隊にモスクワ攻撃の命令が発令されてしまった.フェイルセイフを越えた爆撃機を呼び戻すことは不可能であるため,大統領は護衛戦闘機に撃墜を命令するのだが…

偶発的に発生した全面核戦争への危機を描いたサスペンスです.
舞台がほとんど室内であることや映像が白黒であることもあいまって,全編緊張感にあふれた作品です.敵の妨害によって作戦遂行を妨げられることの無いようにする訓練が裏目に出てしまったこと,米ソ間の不信感いっぱいのやり取りや,次々に部下を死地に追いやる命令を下すことになる大統領など,気分は重くなるけれど説得力のある展開でした.
また,この事態に及んでもソ連の戦闘機が撃墜されて歓声を上げるアメリカ軍スタッフや,司令部を乗っ取ってソ連を攻撃しようとするアメリカ軍大佐など,人類存亡の危機の中でも愛国心が出てくるところは理屈で割り切れない人間っぽい所であり,複雑な気持ちにさせられます.
この映画には悪い人間は出てきません.全ての登場人物たちが自分の立場や任務に従ってベストを尽くして行動しています.それが人類破滅に向かっていても力及ばずの結果に終わっていても,それはその人間が悪いわけではありません.それがとてもやるせなくなる作品でした.

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